お菓子を買うと、なぜか少し高くなる?
皆さんは、お店で100円のお菓子を買うとき、レジで「110円です」と言われたことはありませんか?
「あれ?100円って書いてあったのに、なんで10円多いの?」
じつは、この10円が『消費税』というものなんです。日本では、買い物をすると、値段に10円のうち1円分、つまり10%の消費税がプラスされます(食べ物は8%)。
集めたお金は、みんなが通う学校や病院、道路や公園をつくるために役立てられています。だから消費税は、「みんなの暮らしを支えるためのお金」と言えるのです。
ここで不思議な話があります。じつは、世界には、この消費税が「ゼロ(0円)」という国があるのです。
ブルネイ王国——消費税ゼロの国
その国の名前は「ブルネイ」。東南アジアにある、日本から飛行機で6時間くらいの小さな国です。人口はおよそ44万人。日本の中くらいの市と同じくらいの人数です。

ブルネイでは、なんと買い物をしても消費税がかかりません。100円のお菓子は、ぴったり100円で買えるのです。
しかもおどろくことに、働いて給料をもらっても、そこから引かれる『所得税』もありません。もらったお金は、まるまる自分のものになります。
「じゃあ、学校や病院をつくるお金は、どこから来るの?」
いい質問ですね。その秘密は、あとでお話しします。
ヨーロッパ――消費税がとても高い!
ブルネイとは反対に、消費税がとても高い国もあります。それがヨーロッパの国々です。
たとえば「ハンガリー」という国の消費税は、なんと27%。ヨーロッパでいちばん高い税率です。100円のお菓子を買うと、27円もプラスされて、127円になってしまいます。
ほかにも、スウェーデンやデンマークは25%。ヨーロッパの国々は、平均すると21%くらいの消費税がかかっています。日本の10%と比べると、ずいぶん高いですね。
「そんなに高いなんて、かわいそう……」と思うかもしれません。でも、じつはこれにも、ちゃんとわけがあるのです。
どうして、こんなにちがうの?
同じ「国」なのに、どうして消費税ゼロの国と、27%の国があるのでしょう。
ブルネイ王国の秘密
ブルネイの地面の下には、「石油」や「天然ガス」という、とても大切なエネルギー(天然資源)がたくさんねむっています。これを外国に売ると、国にはたくさんのお金が入ってきます。
じっさい、ブルネイが使うお金の4分の3くらいは、この石油やガスを売ったお金でまかなわれています。だから、国民から税金を集めなくても、国をうまく動かしていけるのです。
ヨーロッパの秘密
いっぽうヨーロッパの国々は、石油のかわりに「みんなでお金を出しあう」ことを選びました。
消費税を高くするかわりに、その国では、病院にかかるお金がとても安かったり、大学まで学費がタダだったりします。たくさん税金を払うけれど、その分みんなにやさしいサービスが戻ってくる、という考え方なのですね。
つまり、どちらが良い・悪いではなく、「その国にあったやり方」を選んでいる、ということなのです。
まとめ
さいごに、今回のお話をまとめてみましょう。
・ ブルネイは、地面の下の石油などのおかげで、消費税も所得税もゼロ
・ ヨーロッパは、みんなで高い税金を出しあって、そのぶん暮らしを支えている
・ 日本の消費税10%は、じつは世界の中では「真ん中くらい」
世界の消費税率を並べてみると、今の日本の消費税率がどれくらいの位置にあるのかが見えてきます。

税金がない国は、うらやましく見えるかもしれません。でも、ブルネイのように、たまたま地面の下に石油などの天然資源があった国は、世界でもほんのわずかです。
大切なのは、税金は「だれかに取られるお金」ではなくて、「みんなの暮らしを良くするために、みんなで出しあうお金」だということ。
今回、この消費税のカラクリを聞いて、今の日本の消費税が高いと感じるか、低いと感じるかは、人それぞれと思います。
この先も、きっとニュースなどで消費税の話題を耳にすることもあるでしょう。そのときに、ぜひ今回の話を思い出して、『税』を通して社会を考えるキッカケにしてもらえたらうれしいです。
それと、今度お菓子を買って10円の消費税を払ったら、その10円が、どこかの学校や公園の役に立っているのかもしれない、と思い出してみてくださいね。


